【ペットのストレスと誤食事故の予防】
東北地方も7月末に梅雨明けし、夏真っ盛りとなりました。
夏休み真最中、お祭りやお盆などで人が集まる機会が増えます。来客や騒がしさ、子供達の容赦のないかまい方、近所での花火の音など、ペットがストレスを感じやすい時期です。人にもストレス性の胃炎があるように動物にもあるようです。例えば、食欲や元気が無くなる、吐く、下痢をする、中には吐物や便に血液が混じる場合もあります。
また、猫は見慣れない人がいるとトイレにゆったり入れずに、排尿や排便を我慢してしまうことがあります。そのため膀胱炎や便秘を引き起こし、何回もトイレに入ったり、トイレの時間が長くなったり、尿の切れが悪くなることがあります。
このような症状に気がついたら、様子を見ていないでお早めに動物病院を受診してください。
さらに、この時期には誤食の機会が増えます。普段は気をつけていても、人が増えることで注意が行き届かなくなりがちです。特に、玩具、ビニール類、マスク、靴下、焼き鳥の竹櫛、果物の種、チョコレート、ブドウ、ネギ類などを誤食した際には、直ちに受診してください。
気温や湿度の管理、水分補給に十分気をつけて、楽しい夏をお過ごしください。
【犬、猫の誤食・誤飲事故の予防】
今までに多くの犬や猫が誤食・誤飲で来院しています。そのうちの3割近くが時間外の来院です。誤食・誤飲はいつ起こるかわかりません。
散歩時
歩道に死んでいたネズミの死骸、お祭り後の広場で落ちていた焼き鳥のついた竹串、何かが入っていた小さなビニール袋、石ころ、砂浜に捨てられた焼肉の汁がついた砂、タバコの吸い殻、ドッグランでのボール遊びのボールなど。
家の床
落ちていた靴下、消しゴム、電子タバコ、糸、チューリップの葉、首輪の鈴、猫じゃらしのネズミや鳥の羽、バトミントンの羽(シャトル)、購入した衣類のタグを止めるプラスチックのホルダー、散歩時に履かせるゴム製の犬の靴、ペットシーツ、タオルケット30cm角、椅子の足の裏に貼っている滑り止め、ぬいぐるみの耳や腕、青梅、家族の内服薬など
食卓テーブル
ニラと豚肉の炒めもの、玉ねぎのかき揚げ、餃子、チョコレートやチョコレート菓子、レーズン入りのチーズケーキ、レーズン入りのシリアル、レーズンパン、木綿針、マダニ・蚊など忌避用の首輪、ボールペン、化粧用パフ、カットしたゆでトウモロコシ、焼き鳥のついた串
ソファーの上
フード付き服のフードの紐(40cm)、靴下など 家のゴミ箱 マスク、その他あらゆるゴミ お母さんのバッグの中 チョコレートを袋ごと、キットカットを袋ごと、飴がそれぞれ1個入った袋を十数個、ティッシュ
台所のシンク
各種ゴミ、食器洗いスポンジ、ゴミ袋など
その他
小さい子供が持っていた串付き団子を犬が飛びかかって串ごと食べた。 おじいちゃんが焼き鳥を犬に見せびらかしたら飛びかかって串ごとくわえ食べた。 剪定をした生垣の枝葉を食べた。 柔軟剤の入った袋をかじって漏れ出た柔軟剤が足についた猫が足を舐めた。
対処法:地面に口をつけられないように散歩時にはリードは短く持つ。小さい時から散歩の練習が必要です。床に落ちたものはすぐに拾う。寝る前、外出前にも確認。おもちゃは人が見ている時だけ与える。食卓上に食べ物が置いてある時は1秒とも目を離さない。ゴミ箱は蓋つきで倒れても開かないものにするか屋外に置く。お母さんのバッグは確実に蓋を閉めて、高いところにかける。台所のシンクはいつも綺麗にしてくわえられるものは置かない。美味しいものを見せびらかさない。触ってチャラチャラ音がするものは猫が大好きです。遊んでいるうちに袋が破けて中身が出ます。中身は舐めませんが手足に付着すると舐めます。犬が口に異物をいれた時、取り出そうとすると取られまいと食べてしまいます。そんな時はすぐにおやつを床に置いて見てください。おやつを食べたくて加えたものを口から出す場合があります。
放って置くと中毒になったり異物が腸に詰まったりしますので早急に動物病院を受診してください。